群馬県高崎市若田町 高崎市八幡霊園66区にて、ご家族で考えた鳥などの彫刻を施した、ピンク系の可愛らしい洋型墓石が完成しました。

 墓石建立の舞台裏：安心と永続性を築く、工事の全記録

お墓は、大切なご先祖様を供養し、子孫へと想いを繋いでいく、永きにわたる家族の拠り所です。だからこそ、その土台となる工事は、見た目の美しさだけでなく、「永続性」と「安心」を確保するために、非常に重要な工程となります。

今回は、一基の墓石が完成するまでの、基礎工事から据え付けまでの様子を、写真と共にご紹介します。私たちが、いかに丁寧な作業で、お客様の大切なお墓を築き上げているか、その舞台裏をご覧ください。

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1. 堅牢な基盤づくり：基礎コンクリートの打設

お墓を支える最初のステップは、しっかりとした基礎コンクリートの打設です。

• 地盤の整備と型枠設置: まず、区画内の土を掘り起こし、転圧して地盤を固めた後、コンクリートを流し込むための型枠（枠組み）を設置します。

• コンクリートの打設と均し: 枠内にコンクリートを流し込み、表面を平らに均していきます。写真では、職人が鏝（こて）を使って、丁寧に表面を仕上げている様子が写っています。この「均し」の作業が、水平で強度のある土台を作る鍵となります。

• カロート（納骨室）の開口部: 中央には、後に骨壺を納めるための空間「カロート（納骨室）」となる開口部を設けています。この型枠も、ずれないようにしっかりと固定し、コンクリートが固まるのを待ちます。

この基礎工事が、地震や地盤沈下に強い、お墓の永続的な安定性を保証する第一歩となります。

今回は、納骨室へ水が溜まらないように工夫をしました。

塩ビパイプを、土の中へ入れて納骨室から手前の通路へ浸透させる作戦です。

砕石を入れて、機械で転圧します。

型枠を組んで、鉄筋を入れます。

一輪車で生コンクリートを入れて、水平になでていきます。

1週間～10日ほどでコンクリートが固まります。

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2. 枠石の設置とカロートの形成

基礎コンクリートが十分に乾燥し、強度が出たところで、いよいよ石材の据え付けに入ります。

• 外柵（枠石）の設置: 区画の輪郭を形作る「外柵」と呼ばれる石材を、基礎の上に設置していきます。写真のように、正確な位置と水平を保つために、水準器（レベル）を用いて厳密に調整を行います。

• カロートの完成: 基礎の開口部を囲むように、石材でカロート（納骨室）が形成されます。このカロートは、遺骨を守る重要な部分です。石材同士の接合には、強度と耐久性に優れた免震・耐震用のボンドやL字金具を使用し、地震対策を施します。

• 拝石の配置準備: カロートの手前には、納骨の際に開閉する「拝石」が置かれる部分ができています。手前の平らな石材がそれにあたります。

この段階で、お墓の土台となる構造がほぼ完成し、お墓全体の印象が決まってきます。

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3. 上台・中台の据え付けと完成へ

いよいよ、カロートの上に、墓石本体（棹石）を支えるための台石を据え付けていきます。

• 台石の据え付け: 設置されたカロートの上に、上台、中台といった段々になった台石を積み重ねていきます。ここでも、石材同士を強固に連結するための耐震施工が欠かせません。

• 墓前空間の確保: カロートの上には、墓石を設置する「上台」が乗り、その手前にはお参りの際に手を合わせる「芝台」や「踏み石」となる部分が配置されます。写真では、上台の設置が完了し、拝石となる大きな石材が手前に置かれている途中の状態が見えます。この石の下が、納骨室への入口となります。

• 丁寧な目地処理: 石と石の隙間（目地）は、雨水や汚れの浸入を防ぐため、専用のコーキング材で丁寧に処理し、石材の劣化を防ぎます。

納骨室の棚は、全面に取り付けます。

取り外し可能で、基礎部分の空間にも納骨可能です。

今回は、目地の色にこだわりがあります。

通常は、グレーか黒ですが、今回はなんと、茶色です。

敷石の滑り止め模様は、弊社オリジナルです。

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4. 墓石の完成と供養の場

そして、墓石本体（棹石）を据え付け、付属の装飾品などを設置して、ついに工事完了です。

• 棹石の据え付け: 墓石の顔となる棹石（家名や題目が刻まれた石）を、最も上の台石に設置します。この際も、専用の金具やボンドでしっかりと固定し、転倒防止を図ります。

• 付属品の設置: 墓誌、香炉、花立、水鉢といった付属品を配置します。写真のお墓は、丸みを帯びた棹石に「学」の文字が刻まれた、モダンなデザインです。

• 玉砂利の敷設: 拝石の周りには、化粧砂利（玉砂利）が敷かれ、見た目の美しさと、雨天時の泥はね防止を兼ねています。

• 清掃と引き渡し: 最後に、工事で出たゴミや汚れをすべて清掃し、お客様へとお引渡しとなります。

自然が好きだった、おじいちゃんの為に娘さんが考えました。

勉強が好きだった故人の為に、お孫さんが調べた数式です。

*追記

文字彫刻の打ち合わせで、作成した資料です。↓

こういった資料を見てもらって、納得のいくまで打ち合わせさせていただきます。

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結び

一枚の大きな石材から、いくつもの工程を経て、ご先祖様を末永く供養する大切な「お墓」は完成します。

私たちの墓石工事は、見えない部分の基礎工事こそ、最も重要だと考えています。熟練の職人が、一つひとつの工程を丁寧に行うことで、何十年、何百年とそこにあり続ける安心の場所を築き上げています。

お墓の建立をご検討の際は、ぜひ、このような施工品質にも目を向けてみてください。ご相談やご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。